☆この曲はのあらっさん『夢だけで』という曲です。 |
リフォーム先月、埼玉県富士見市に住む認知症の80歳と78歳の姉妹が、複数の訪問リフォーム業者に約5000万円分の工事を繰り返されて財産を失い、自宅を競売にかけられていたというニュースが流れた。そのうちの約3600万円分は不要な工事をされた疑いがあるという。その後最多の約2500万円分の工事を受注した会社が、同市に返金を申し出ているというが、それならばはじめからそんなことしなければ良いではないか。世知辛い世の中だな。判断能力のない人を寄ってたかって食い物にして、まったくもってひどい話。今やTVの番組の影響でリフォームブームといっていい。TVでは住みにくそうな家があっと言う間に素敵な家へと変身を遂げる。自分達の家もそんな風に変わるのかなあって、淡い期待を持ってしまうのは人情ってものだ。誰だって快適に住みたいよ。そんな想いにつけ込んで甘い汁を吸おうとするなんて・・・。良心というものは一体何処にいってしまったんだろう。Kさんから、「村松さん、ちょっと家を見に来てくれませんか。」とお電話をいただいたのは、まだこういった事件が騒がれる前だった。訪ねていくと「訪問して来たリフォーム会社の営業に屋根を張替えたほうが良いと言われたが、自分達では判断できないのでどうなんでしょうか。」という相談だった。所長が見たところまだ大丈夫のようだったが、「ご心配ならば専門の業者を紹介しますよ。」と言うと安心したようだ。考えてみるとこのKさんと出会ってから(自宅を設計してから)、早いものでもう二十年余りの歳月が経っている。その間に生活環境は少しずつだけど変化した。Kさんは大学の助手を経て教授になり、数年前に退官したものの大学に残って研究を続けている。相変わらず忙しい生活のようだ。同じく教鞭をとっている奥さんは単身赴任をしていて、週末に戻ってくる。今でもバリバリに働いているのだ。そして子供達はそれぞれに独立して、今では夫婦二人の生活だという。「今となってはこの家は広すぎたような気がする。」とKさんはポツリと言った。なぜか結婚のお祝いに自宅に招いていただき、息子さんたちと一緒に食事をしたことを思い出した。 K邸は2階リビングの逆転プラン。敷地が変形している上に、南側に大きな家が建っている。そこで光や風を取り込むために2階にリビング、ダイニング、キッチン、そして和室をもってきた。1階には夫婦の寝室と客間、子供部屋がある。この家が完成して間もない頃、「仕事を終えて戻ってくると、夕映えの中に我が家が見えてきたんですよ。そんな家を見て”我が家が1番美しいなあ”としばらくその場に立ち尽くしていた。」という話をしてくれたKさんだが、家に対する情熱は今だ衰えずという感じだ。リビングの床をじゅうたん張りからフローリングに替え、そしてアルミサッシを木製建具に変更したい等リフォーム願望は強い。そんなKさんに、「どうせリフォームを考えているならば、小出しに直していくのではなく、一度に改修した方が費用も抑えられるから少し様子を見たほうが良いでしょう。それにご夫婦二人の生活をもっと快適にするためのリフォーム、例えば寝室と子供部屋を繋げて部屋を広く使い、そこにミニキッチンを設けたらどうか」等の提案を所長がしたところ大いに乗り気になって、それを目標に頑張っていくということで話しは纏まったようだ。 家を新築する時って現時点のことが優先されて、なかなか将来のことまで頭が巡らない。だけど確実に生活は変化していく。将来のことを漠然と考える事があるだろうが、将来どういった暮らし方をしているかという事を想像してみることはあまりないんじゃあないかなぁ。家を新築するのを機にちょっと考えてみませんか。そうしてそれらをプランに反映し、生活の変化にフレキシブルに対応できるようにしておけば、もし将来リフォームをする場合、何も考えていないプランに比べてリフォームは容易になるのではないでしょうか。 |
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