最近、シックハウス症候群に悩まされている人たちについて、TVで特集をやっていた。念願かなって、家を新築したが、引越しをしたとたんに体調がすぐれなくなってしまったとか、会社にいる時はいいけれど、家に帰ってくると具合が悪くなってしまうというものだった。
原因としては、接着剤、塗料、防腐剤等があげられていた。現代人が敏感になったのか?家が変化しているのか?それは分からないが、どちらにしても折角建てた家に住むことが出来ないのは悲しい。
設計を依頼してきたお客さんのなかにも、その点にこだわりをもつ人が多い。環境や健康に対する意識が高くなってきているのだろう。なかにはすご〜く徹底している人もいる。衣類は自然素材(綿・木綿等)しか身に着けないし、
電子レンジは使わない、携帯電話は持たないというこだわりようだ。所長も普段からその点については気を使ってきたが、いつも以上に慎重になり、塗料・接着剤の成分までも詳しく調べ、いっとき設計事務所が大学の研究機関と化していた。
打合せを重ねた結果、特に下記の点についてこだわることになった。
・ 化学製品は極力使用せず、自然素材を多用する。
・ 呼吸した内部仕上げとした。(珪藻土・杉材等)
・ キッチンはステンレストップのシンプル品でコンロは置型タイプ
・ 断熱材は羊毛製品
・ OMソーラーによって家を暖かくする
・ 環境ホルモンから回避するために、水道管をステンレスにした
(通常は塩ビ管が使われている) |
これからも環境や健康にこだわる人達が増えてくるだろう。参考になればと思う。
先日、用事があって行った病院でリフォームをしていた。青いビニールに覆われた向こう側から接着剤の臭いがプンプンしていた。元気な私でも少し気分が悪くなったぐらいだから、病気の人はたまったものではないだろう。医療機関ならば、もっと気を使って欲しいなあと思う。