磐田・福田の家 | (有)村松篤設計事務所

磐田・福田の家

設計コンセプト

敷地は昔、織機工場が建ち並んでいた跡地で、辺りは広々とした田園風景が続いている。敷地の西側は、水路を伴った道路と接する。
お子さんがアトピーで悩んでいるということで、健康的な住宅に住みたいと希望。ご主人は家の外観はもちろん、材料やその質感にまで気にかける、こだわりの人。（家の仕上がりについて自分なりのレポートをまとめていた。）そして晩酌をしながらゆっくりと夕食を楽しみたいということで、和室には掘りごたつを設けた。

オープンハウスの時にスタッフが、「この家は実際よりも広く感じますね。」と言った。確かにこの家は広々としている。窓から眺められる田園風景が家の奥行きを深めてくれているからだろう。これが場の持つ潜在能力なのかもしれない。
この家のように、敷地に恵まれるご家族はあまり多くない。地盤が悪くて何メートルも杭を埋めなければならなかったり、高低差のある土地では、思いの外、基礎工事に費用が掛かってしまい、要望を削らなければならなかったりと、皆さん苦労している。改めて敷地の重要さを感じた。　（村松利枝子）